基本的な用語

ひと頃のソーラーパネル事業は需要の高まり以上にメーカーが増えすぎてしまい、さらにアジアメーカーの仕掛けた低価格競争の影響もあって厳しい争いが続きました。欧米で古くから続いていた老舗メーカーが倒産する一方、新興のアジアメーカーがシェアを拡大するなどこの10年ほどで勢力図が一変するほどの動きがありました。

 

太陽光パネルの価格下落は導入を検討するユーザーが以前よりも安く自宅に付けられるようになったという点で個人にはメリットありました。しかしメーカーはパネル販売で得られる利益が縮小し経営的に追い詰められるところも出てきました。

 

率先して価格競争を仕掛け一ソーラーパネルのシェアで世界トップに躍り出ながら、2013年に倒産したサンテックパワーの栄枯盛衰が物語っています。サンテックは日本でも家電量販店が主力級の扱いで販売していたことあり知っている方も多いと思います。

 

パネルメーカー同士の争いは厳しくなる一方ですが、そんな時代だからこそ各社とも独自の強みを持とうと頑張っています。それぞれに個性ありどれを選んでも同じという訳ではありません。それぞれの特性や目指すところを理解することにより自分の目的に合った、自宅の状況に向いたパネルが見えてきます。

 

各メーカーごとの特性をお話しする前にここではまずカタログや公式サイトで使われる基本的な用語を説明したいと思います。各メーカーを比較する際には必ずこの言葉に当たるだろうと思われるものを選びました。

 

1.単結晶と多結晶

 

最近はほぼすべてのメーカーが単結晶を主力にしているためひと頃より目立つ違いに挙げられなくなっていますが、今でも「このメーカーは単結晶だけではなく多結晶パネルも取り扱っていますよ」という説明を受ける機会があります。

 

単結晶とはそのパネル専用にシリコンを切り出しウエハと呼ばれる部品を作った物。多結晶とは材料のシリコンを粒にするところまでは同じだが、他の製造ラインで切り落とされた単結晶シリコンを混ぜ、一部再利用品で作った物です。

 

単結晶は材料のケイ素からインゴットと呼ばれる塊にするまで混ぜ物なしで作るため原子の配列を一定にし易く、それだけ太陽の力を効率よく電力に変換することができるようになります。そこへ行くと多結晶は原子の配列を一定にするのが難しくメーカーの技術力が問われ、加工技術の低いメーカーは表面に斑の模様が浮かび上がり多結晶パネルだとすぐに分かります。

 

多結晶パネルは安価、単結晶は多結晶よりも高価だが変換効率は高いという売り方をされてきましたが、近年は先にも述べたとおりソーラーパネル自体の価格が下落しており単結晶でも一昔前の多結晶パネルより安価になっています。それもあって現在の主流は単結晶です。

 

2.変換効率

 

ソーラーパネルのカタログには必ず変換効率○○%達成! のように書かれています。しかしこの変換効率が意外と馴染みのない方には分かりづらいところで、横に200Wなどシステム容量が書いてあるとそちらのほうに目が行きます。

 

変換効率とはそのまま太陽の光を電力に変える効率のことで、これが高ければ高いほど無駄なく発電できる目安になります。パネル1枚あたりの変換効率はモジュール変換効率と呼ばれ、次の式で求めることができます。

 

モジュール最大公称出力(W)×100÷モジュール面積(平方メートル)×1000

 

モジュール最大公称出力は各メーカーがパネル1枚の発電量として示す数字です。例えば1枚で200W発電するとカタログなどに書いてあった場合、200×100した数字を面積×1000で割れば変換効率が求められます。

 

3.出力保証

 

各メーカー、各商品には公称出力と呼ばれる数字があります。だいたいこのくらいは発電するだろうと見込んだ製品の実力を示す数字ですが、万が一そこから著しく低い発電量になった場合。無償で製品の交換に応じる保証があります。

 

数年前まで日本のメーカーは期間を10年程度に設定していましたが、海外メーカーの20年保証、30年保証に引っ張られる形で年数を引き上げる会社も出てきています。

 

確かに製品を長期間保証してくれるとなれば購入者は安心ですし、それだけ自社の製品に自信を持っているんだろうと思うかも知れません。しかし実際は20年保証、30年長期保証を謳った海外メーカーが倒産すると、残りの保証はないも同然です。

 

日本法人があればそこを窓口として以後の保証も受けられますが、そうでないと保証書が何の効力もない紙になってしまう可能性あります。サンテック倒産時にも日本のユーザーは騒然としました。幸いにもサンテックはサンテックパワージャパンあるので助かりましたが、海外メーカーには思わぬ落とし穴があると知らしめた一件です。

 

国内メーカーならいいのかというと、出力保証に限っては必ずしもそうは言えません。出力保証は製品に問題あって発電力が落ちた場合の保証です。システムに問題あるのか他に原因あるのか調べるためパネルを外し、向上へ一旦送って調査する必要があります。

 

それで交換してもらえればいいですが中には無償交換の対象から外される場合もあります。

 

個人的にシステム出力保証は「付いてないよりはマシ」程度の考え方です。お世話にならないメーカーはどこか考えるほうが有益です。


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